【市役所職員】選挙事務にかりだされていた話【若手の義務?】
- [記事公開]2022.06.27[最終更新]2022.06.30
- 自分のこと
市役所職員だったとき、選挙事務が嫌いでした。
選挙事務とは
市長選、市議会選だけではなく、県知事選、県議会選挙、国政選挙と、たとえ市役所の職員であっても、市役所とは全然関係のない、別の組織である県や国会の選挙にも市役所の職員がかり出されます。
特に、時給換算したときに単価が安く、若くて体力のある入職したばかりの新人は、ほぼ100%動員されます。
やるのは選挙当日の投票事務と、当日夜から実施する開票事務です。
私の関わった選挙事務
私は市役所職員だった8年間、毎年選挙事務にかり出されました、女性の場合は当時は深夜労働をさせてはいけなかったので、夜10時には終了でした(強制的に帰宅させられました)が、早朝5時から深夜10時まで、休憩時間1時間で、長時間拘束されていました。
選挙は1年に1回だけではなく、年に何回か実施される年もありましたので、私はのべ10回以上選挙事務を経験しました。
就職して9年目に退職してしまいましたので、10回程度で済みましたが、40年間みっちり地方公務員を勤めあげる方なら、それこそ100回近く選挙事務を経験することになるのかなあと思います。
選挙事務当日前の準備
まず事前に事務説明会があります。区役所の打ち合わせ室で集まって、選挙管理委員会の職員から説明を受けました。その後、受け持ちの選挙区の職員で集まって軽く挨拶と、ミーティングをします。当日の役割分担を決めたら、当日までやることはありません。
たまにアルバイトさんたちのお菓子当番をおおせつかることがあると、選挙当日より前に買い出しに行く羽目になります。私も2回ほどお菓子当番をやりました。
選挙当日の事務の流れ
朝
当日の集合時間は早いです。場所にもよるのですが、早朝4時集合の年もありました。だいたいは5時集合です。それでも早いです。必ず起きられるように、目覚ましを複数用意していました。
当日は会場の準備と見回り(投票が始まったら、投票会場にポスターなど特定の候補者に有利となるものがあると不正になってしまうので、厳重にチェックが必要でした)を手分けして実施し、投票開始の時刻に備えます。
投票開始の時刻はNTTの時報を使うルールでした。ぷ・・・ぷ・・・・ぷ・・・ぽーんという時報とともに、投票開始です。
この早朝の投票開始のときには、一番最初に来た人に、投票箱の中が空っぽであることを確認してもらうという作業がありました。
なぜかこの確認作業が一部の市民には人気でして(何がおもしろいのか?)、どの選挙区でも一人か二人おじいさんが待っていました。
毎回一番だったおじいさんが、あるとき別の若い人(と言っても40代くらいのおじさん)に先を越されたときは、そのおじいさんはくやしかったのでしょう、周りにあたりちらすので、大変嫌な思いをしました(「お前らがもたもたしているからだ!」という理不尽な八つ当たりを喰らいました)。
昼
そのあとはずっと投票事務です。選挙は厳正なルールがあるので、私語はできません。投票用紙を渡したり、選挙名簿と照合したり、決められた手順を粛々とこなすだけの退屈な時間でした。
昼休憩を交代でとりますが、その休憩時間が待ち遠しかったです。
昼休憩の後はまた長い長い選挙事務です。
やることが限られているので、退屈でどうしようもなかったです。
夜
夜、投票終了時刻になると投票箱を施錠します。これも厳正なルールがあって、時間厳守だったので、終了間際に投票にくる市民があると、やきもきしました。
ある年、終了間際にどっと団体さん(ご家族や親せき?一同で投票に来ること)が来て、かなり焦りました。なんとか終了時刻までに投票を終了させることができましたが、間に合わないかと肝を冷やしました。
投票終了後は、片付けなので気楽です。施錠して、選挙に使わせてもらった学校の先生(たいてい教頭先生が待機していました)に鍵を返して、アルバイトさんは解散となります(職員はこれから開票作業があるのでまだまだ解散しません)。
投票会場から開票会場(たいてい区役所)まで移動する短い時間が好きでした。
開票事務
開票会場ではあらかじめ決められた場所に座って、作業開始を待ちます。
たいてい、投票終了から2時間後くらいで開票開始でした。7時投票終了ですと、9時から開票開始です。10時にはもう帰ることになっているので、たったの1時間ですが、その短い時間にものすごい勢いで仕分け作業をしました。
投票用紙を見て、候補者の名前ごとに分類し、束ねる作業です。
少しでも疑義のある投票用紙は、束ねず審査係に回します。白紙票も審査係へ回します。
候補者が少ない市長選、県知事選はあっという間に仕分け作業が終わりますが、候補者が乱立する市議会選や県議会選挙ではとても時間がかかりました。
選挙事務はおいしい?
公務員は副業はできません。職務専念義務がありますので、所定の仕事以外はやってはいけません。そうなると収入が限られます。公務員は完全年功序列なので、若い人ほど収入は少ないです。
選挙事務があると、臨時収入が入りますので、だから選挙事務が好き!という職員もいました。私は拘束時間が異様に長いわりに臨時収入が大したことないと感じていたので、お金はいらないから選挙事務をやりたくないと思っていました。
選挙はお祭り
昔マスコミに就職した同級生が「選挙はお祭りだから!」と言っていまして、なるほどと思いました。確かに選挙はお祭りですね。たくさんの人が動員され、たくさんのお金が動きます。当選と落選が判明するときには大変盛り上がりますし、万歳万歳の声がお祭りのお囃子のようにも聞こえます。
もうすぐ参院議員選があります。選挙には行っていますか?私は毎回欠かさず行っています。
私は熟考してこれだ!と思う方に毎回投票しますが、なぜか私が投票した方は落選することが多いです。なぜだ。( ・ω・)
-
前の記事
年金今昔【国民年金】 – 今は昔とだいぶ違いますね 2022.06.26
-
次の記事
【Excel】PowerQueryで正規表現を使う方法【M式言語】 2022.06.28