「僕は、そうは、思わない」【逆ソクラテス】
伊坂幸太郎さんの小説が好きです。
伊坂さんの作品は(多分)全部読んでいます。中でも好きなのがこの「逆ソクラテス」という作品です。
客観性と主観性の違いに気づかせてくれます。
先入観にとらわれていることの罪深さを、手のひらにのせて「ほら」と見せてくれているような作品です。
おもしろい作品なので、内容についてはここでは触れません。興味をもったら、ぜひ手に取って読んでもらいたいです。
私は自分がだいぶ人とは違う価値観をもっているという自覚を、ずいぶん年をとってから気が付いたのですが、その気づきのきっかけに伊坂さんの作品があったと思います。
一番心に残るのが、このセリフです。
「僕は、そうは、思いません」
これにどれだけ勇気づけられたことか。
自分を否定されたり、好きなものを批判されたときに、ゆっくりと、相手の脳に響くように、言ってみようと思っています。実際には、そういう場面では言えないんですが(小心者なので)。でも、心の中でだけで言うだけでも、ずいぶん気持ちが楽になります。
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