月末からマイナス1日付退社にする方法はお勧めしません

退社日を月末でなく月末からマイナス1日付にすることで、社会保険料を節約する方法がありますが、私はお勧めしていません。

確かに社会保険料を合法に節約できますが、社員を大切にすることにならないからです。

退職したらもう社員ではないから別にいい?・・・いいえ、社員でなくなったら今度はお客様になるかもしれないし、取引先の企業に就職するかもしれません。

また、退職した人に扶養配偶者がいた場合、国民年金の第3号被保険者の資格がいったん切れてしまうことになります。新たな会社で入りなおせばよいとはいいつつ、空白期間を埋めるために、国民健康保険、国民年金の手続きが必要となります。国保の窓口でよくトラブルになるのが、医療機関にかかっていないのに、たった1日だけなのに、1か月分まるまる保険料を払うのかということです。

保険料は日割り計算しませんので、たった1日だけであっても、月末現在が国保なら国保の保険料を支払う必要があります。扶養家族がいるならその家族の分も。退職後14日を経過しているなら、遡及して減免ということもできません。

たった1日だけといっても、影響が大きいのです。会社としては知らんぷりしていてよいのでしょうか?

転職会議といったSNSでは、退職者たちがさんざんなことを書いています。社保料を節約する為だけに、会社の評判を落とすようなことがあってはならないと思います。

短絡的な視野に立って社会保険料を節約するよりも、長期的な視野に立って考えてもらいたいと私は思います。