労働保険未手続事業場一掃事業推進員になりたかったけどなれなかった話
労働保険未手続事業一掃業務というのをご存じですか。推進員が労働保険適用漏れの企業に訪問し、労働保険適用を促す事業です。全国労働保険事務組合連合会が国から委託を受けて実施しています。
きっかけ
きっかけは例によってTwitterでした。私の地元に、あきらかに労働者が働いている法人なのに、労働保険適用事業場検索で検索してもヒットしない企業があり、「社労士ですけど適用申請の提出代行できますよーーー?やりませんかーーー?」と営業したらどうかとつぶやいたところ、それはすでに国から委託を受けて全国労働保険事務組合連合会が実施しているとの指摘をもらいました。
実際に推進員になって活動している社労士さんがいるとのこと。
なにそれ!?裏山!!私もやりたい!!と思いました。
1でまず法人番号を調べ、2で法人番号を使って検索します。ヒットすればOK、ヒットしなければちょっとおかしいのです。法人の場合は、たった一人でも雇ったら労災は強制適用となりますから。
群馬で推進員になるには
全国労働保険事務組合連合会群馬支部に問い合わせ
群馬で推進員になるにはどうしたらよいか、さっそく全国労働保険事務組合連合会群馬支部に問い合わせました。
そうしたところ、次の回答を得ました。推進員になるには、
- 労働保険事務組合になり、全国労働保険事務組合連合会に所属する
- すでに全国労働保険事務組合連合会に所属している労働保険事務組合に加入し、推進員になるための推薦を受ける
この2つの方法のいずれかであるとのことでした。
社労士さんの場合は、地域の労働保険事務組合(商工会など)ではなく、業種別労働保険事務組合であるSR経営労務センターに加入するのがよいではないかとアドバイスをもらいました。
SR経営労務センターに問い合わせ
そこで早速地元のSR経営労務センターに問い合わせましたところ、「推進員はこの3月で推薦をやめました」という回答を得ました。
理由は聞いていないので分かりません。ただ、一人親方として労働保険に加入する事業者も顧問になっていないのに、社労士がただSR経営労務センターに加入するのでは、何の事務手続きも発生しない会員をかかえることになる、それは困るというようなお話でした。
大前提に徴収事務があって、徴収事務の発生しない社労士さんはお断りなのかな??と思いました。
労働保険事務組合は徴収率がモノを言う組織ですから、仕方がないのかもしれません(徴収率の良しあしが報奨金の額に反映しますから)。
労働保険事務組合になるには
もう一つの手段、労働保険事務組合になるには、次の条件をクリアする必要があります。
- 労働保険事務の委託を予定している事業主が30以上あること
- 団体として本来の事業目的をもって活動し、その運営実績が2年以上あること
他にもたくさんあるのですが、ざっと読んで「無理だな」と思ったのがこの二つです。開業したての社労士が労働保険事務組合になれる訳がありません。なんせ2年の実績はないし、顧問はゼロですから!
結論 – 開業したての社労士は群馬では推進員にはなれない
結論としましては、開業したての社労士は群馬では推進員にはなれないということです。
残念です。
しかし、別に推進員にならなくても、社労士として普通に営業しようかな??と思う今日この頃です。
「労働保険に入っていませんよね?加入しませんか??私社労士ですので、手続きとれますよーーー?」と。
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