民事裁判を傍聴

ずっと傍聴したかった民事事件の裁判を、ようやく傍聴することができました。

東京旧古河庭園にある洋館(記事には関係ありません)

本人訴訟

まず驚いたのが、代理人を立てない本人訴訟だったことです。

すごいな!

私が傍聴席に入っていくと、原告がびっくりしていました。傍聴人が来るとは思っていなかったようです。

(すみません・・・野次馬ですが、邪魔しないように静かにしていますので、拝見させてください)と心の中で謝りつつ、でもちゃっかり席は最前列のど真ん中に座りました(この方が声がよく聞こえるのです)。

ある会社で退職した方が、解雇無効を争っているようでした。

詳しいことは分かりません。この日が何回目かの弁論だったことだけは分かりました。

結局、特に具体的な話は進まず、30分で終了。次回までに、原告が被告の証拠に対する認否の準備書類を提出するということで終わりました。

被告側は代理人あり

被告である会社側は、代理人が来ていました。

その弁護士さんはとても嫌そうな顔をしていました。ちょっと不機嫌?

理由は分かりませんが、弁護士さんは終始イライラしているようでして、言葉遣いも「あなたが」と言いかけて、「原告が」と言い直したりしていました。

なぜにそんなに感情的になるのでしょう?何かあったのかな?

以前拝見した刑事事件の弁護士さんは柔和な印象でしたが、今日の弁護士さんは怖い感じがしました。

弁護士さんと言ってもいろいろいますね。

裁判官は終始穏やか

裁判官は年配の白髪の男性で、とても感じのよい方でした。

原告を「原告」とは呼ばず、名字に「さん」をつけて呼び、次の開廷までにどんな準備書類が必要で、どんな内容を書けばよいか、丁寧に説明していました。

おかげで傍聴人の私にも、何が問題となっているか、うっすらとですが分かりました。

原告が「事実が何だったのか思い出せない」というようなことを言ったとき、裁判官が「事実というのは裁判所が判断しますから、○○さんは、覚えている限りのことを書けばよいですよ。思い出せないなら、思い出せないと書いてください。○○さんと被告両方の証拠をあわせて、裁判所が事実を認定しますので」とおっしゃっていたのが印象的でした。

本人訴訟であってもこんな風に裁判官が優しく丁寧に指導してくれるなら、代理人なんていらないかもなと思いました。

記録の閲覧

この事件に興味を持ったので、訴訟記録の閲覧を申し込んでみました。

刑事事件だと終結しないと閲覧はできないようですが、民事事件の場合は審理中であっても閲覧は可能だと本で読みました。

請求先は、傍聴表に書いてあった書記官です。

書記官は民事部○○係といった組織に所属しています。これも傍聴表に書いてあります。組織の事務室の場所は裁判所の受付に聞けば分かります。

閉廷後、早速受付で事務室の場所を教えてもらって、事務室へ行きました。

担当の書記官に記録の閲覧を申請しようとしたら、「今日は裁判があったので、資料が今出ているから無理です」と言われました。

そうか、当日は無理なんだ。知らなかった。ということで、次回に持ち越しとなりました。

なお、記録は閲覧できますが、コピーはできません。メモを取ることまではOKのようです。

証拠も閲覧できるそうです。

訴訟記録と証拠全部合わせて閲覧するのに150円の印紙が必要とのことでした。別の日に、閲覧してこようと思います。