幸せのネズミ講

私のささやかな(しかし、人生をかけて実験中の)プロジェクトについて紹介します。

ネズミの家族(いらすとやさんから)

ルール

  • 人に親切にする。
  • 見返りは求めない。
  • 中には恩義を感じ、お礼をしたいと申し出る人がいるかもしれない。そのときはいったんは断る。
  • しかし、それでも何らかのお礼をしたいと食い下がる人がいたら、そのときは幸せのネズミ講を持ちかける。
  • 幸せのネズミ講とは、「お礼はいらない、そのかわり、他の誰かに親切にしてほしい。その際、見返りを求めない。中には恩義を感じ、お礼をしたいと申し出る人がいるかもしれない。そのときはいったんは断る。しかし、それでも何らかのお礼をしたいと食い下がる人がいたら、そのときは”じゃあ今から死ぬまでに2人以上のほかの誰かに親切にしてください、その際その人には見返りを求めず、その代わり親切のネズミ講を持ちかけてみてください”と言う」・・・というものです。

これを、人生において少なくとも2人以上の他人に対して実施すれば、ネズミ算的に増えていき、いつか必ず人類すべてが幸せになるはず・・・というものです。

思いついたのは国民年金の窓口をやっていた頃

この幸せのネズミ講を思いついたのは、20代の頃です。国民年金の窓口係をやっていた頃でした。確かそのころニュースでどこかの誰かがネズミ講で捕まったのではなかったかと。

悪いことでネズミ講を広めるのはダメだけど、よいことでネズミ講を広めるのだったら?と考えたのが最初でした。

年金制度が世代間扶養の考え方をとっているということが、この考えを後押ししました。今年金をもらっている人たちは、過去に自分たちが掛けた保険料の積み立てでもらっている訳ではなく、今現在働いている現役世代から集めたお金で年金をもらっているのだという仕組みです。

私が誰かに親切にするのは、自分にお礼がほしいからではなく、将来どこかの誰かに対して親切にしてほしいからです。私がした親切は私には帰ってこなくてもかまいません。なぜなら、私は今、十分に幸せだから。その代わり、どこかの誰かが少しだけ幸せになってほしいです。

いやなことの多い世の中で、ほんの少しの親切がちょっとずつ続いていけば、いつかみんながちょっとずつ幸せになるのかも・・・と思いました。

元手がゼロでもすぐに始められるというのも気に入っています。

以来ずっと実験しています。

戦績

そろそろ実験開始から20年にさしかかるのですが、これまでに幸せのネズミ講を広めることができたのは、たった一人だけです。

なかなか難しいです。なぜなら、人に深く親切にする機会が全然ないからです。人に軽く親切にする機会は無数にあります。公共交通機関で席を譲るとか、視力障害者の方が道で困っているときに介助したりとか。しかし、それは軽いのです。ネズミ講を広めるだけの深い恩を売ることできません。

仕事で誰かに親切にする機会も無数にあります。しかし、それは仕事上ですから、何らかの見返りが必ず私にあるのです。例えば給与とか、あるいは会社での人事評価とか。そうするともう恩を売ったことにはならないので、幸せのネズミ講を広めることはできません。

という訳で20年の間に幸せのネズミ講を広めることができたのはたった一人しかいません。

その人は、ある程度知りあって仲が良くなった人でした。しかし、それほど親しくはなかったと思います。挨拶をする程度。あるときあることで困っていたので助けたら、いたく感謝されました。お礼をしたいと言われいったんは断りましたが、それでも何か感謝の気持ちを形にしたいと食い下がられ、それでは・・・と幸せのネズミ講を持ち掛けたら、快く引き受けてくれました。たぶん、相当変な人だなと思われたと思いますが。

と言っても、その後その人とは疎遠になったので、実際に幸せのネズミ講を広めてくれたのかどうかまでは知りません。

下心ありの親切は不道徳か

こういう、下心ありで人に親切にすることは不道徳なのかもしれません。

でも別にいいか!と思っています。私は道徳をしたい訳でも、宗教を広めたい訳でもないのです。私の住むこの世界が少しでもよくなってほしいだけです。なぜならその方が私が生きやすいから。これは利己的です。利己的であることを自覚した上で、実験を続けています。

おもしろいことが重要

自分がおもしろいと感じてやっていてます。これが何より重要だと思っています。

誰かに強制された訳でも、義務感でやっている訳でもありません。

私が誰かに親切にするのは、そうする方が私が嬉しいから、私が楽しいから、私がワクワクするからです。一見、利他的な行為に見えるけど、本質は利己的です。

社労士業務ではやらない

社労士として働く以上、社労士業務で幸せのネズミ講をやるつもりはありません。

例えば、ただで就業規則を作ったり、ただで助成金の申請をしたりはしません。

それでは社労士の単価が下がるばかりで、他の社労士さんに迷惑がかかるからです。

しかし、社労士ではないところでは積極的にやっています。

たとえば、Yahoo!知恵袋でExcelやVBAの質問に回答するのもその一つです。

手っ取り早く幸せになるには

最近本で読んで知ったのですが、人は簡単に幸せになる方法があるそうですね。それは、他者に親切にすることだそうです。人に親切にすると、脳から幸せ物質が分泌されて多幸感を得られるんだそうです。手っ取り早く幸せになりたいなら、人に親切にすることです。

幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論

どうですか、幸せのネズミ講。おすすめですよ。※変な宗教ではないです。個人の趣味です・