ねんきんネットで記録を確認してみた

ねんきんネット、ご存じですか?私は知りませんでした!今回Twitterでお見かけし、さっそく使ってみました。

きっかけ

きっかけは例によってTwitterです。

引用しませんが、年金事務所の予約がとれないことをお嘆きの社労士さんがいました。そこへ「ねんきんネットを利用するといいよ」という別の社労士さんの返信がつきました。

障害基礎年金、障害厚生年金の納付要件の確認に、どうしても年金事務所へ行って年金記録の確認をしないといけないのですが、年金事務所は激混みでして、ひどいときには2週間後しか予約がとれないこともあるそうです。

しかし、今ならねんきんネットがありますから年金事務所へ行かなくても、相談者本人にねんきんネットの記録を印刷してもってきてもらい、確認すればよいというアドバイスでした。

障害年金の請求のときも、そのねんきんネットを印刷したものを添付して、納付要件は問題ないことを主張しているのだそうです。

使ってみた

そこで私もねんきんネットを使ってみました。

https://www.nenkin.go.jp/n_net/

まずは登録

初回利用には登録が必要です。

登録方法には2種類あり、1つはマイナンバーカードを使う方法、もう1つはねんきんネットのユーザIDを取得する方法です。

やり方はそれぞれ日本年金機構のねんきんネットのページに記載してありますので、そちらをご覧ください。

「ねんきんネット」の登録方法

私はマイナンバーカードでログインする方法を使いました。

マイナンバーカードで登録する場合の注意

マイナンバーカードでログインする場合には、少し注意が必要です。私の場合はPCだけでログインしたかったのですが、PCとはまた別にカードリーダーかスマホどちらかが必要でした。PC単体ではログインはできないんですね。

私はカードリーダーを持っていませんが、幸いスマホはありますので、それで登録することができました。

ねんきんネットのユーザIDを取得する場合の注意

ねんきんネットのユーザIDを取得する方法も、少し注意しておきたいのが、アクセスキーを持っている場合と持っていない場合とで、登録方法が異なることです。

アクセスキーと言うのはねんきんネットのユーザIDを取得する際に使用する17桁の番号で、この番号を使用して申し込むことで即時にユーザIDが取得できます。

このアクセスキーは、ねんきん定期便などに記載されています。ところがアクセスキーの有効期限は3か月ですから、お誕生日月からだいぶ時間が経ってしまった方の場合は、使えないのです。

アクセスキーがない場合は、Web上の所定欄に必要事項を記入して申し込むと、郵送でユーザIDが送られてきます。即時には利用できないということです。

ログインの仕方

マイナンバーカードで登録した場合、マイナポータルからねんきんネットにログインします。

マイナポータル

年金記録の種類

ねんきんネットでは、大きく2つの表示方法が用意されています。年金記録の一覧表示と月別の年金記録です。

年金記録の一覧表示

年金記録の一覧表示の例

年金記録の一覧表示では、各年度どの制度に何月加入していたかが表示されます。新しい記録になれば納付した保険料の額も表示されるようですが、過去の古い記録だとハイフン表示されるだけなので、本当に収めたかどうかはこれを見ただけでは分かりません。

月別の年金記録

月別の年金記録では、各年度の各月の納付状況まで分かるように表示されます。

表示する年代→デフォルトでは20歳代の記録になっています。

表示する年代が、初期表示では20歳代の記録だけとなっていますので、これを「すべての記録」を選択→「選択した年代を表示する」ボタンを押すと、現在までのすべての記録が表示されるようになります。

画像は私の納付記録です。20代の頃学生でしたので全額免除となっていましたが、就職後頑張って追納したこともありました。そのため赤い丸の中に一部「国年」があります。しかし、やはり保険料が高すぎて、追納は数カ月やっただけで挫折、今に至ります。赤い丸は免除のときと未納のときと両方表示されるようです。赤い丸がどっちなのかは、別の情報を見ないと分からない仕様です。

印刷すると情報量が増える

注目すべきは、印刷するボタンです。

「印刷する」ボタン

「印刷に適した画面を表示します」としか書いていないので最初分からなかったのですが、印刷ボタンを押すと開く別画面では、いっきに情報量が増えます。

特に、月別の年金記録で印刷ボタンを押すと、国民年金の記録と厚生年金の記録が別々に表示されるようになります。

印刷画面の一部。厚生年金の資格取得年月日と資格喪失年月日が表示されています。

障害年金の納付要件の確認には、こちらの印刷画面を利用するとよいのかなと思いました。

しかし、国民年金の資格取得年月日と資格喪失年月日(得喪)は表示されません。

今回だいぶあちこちさわってみましたが、どこにも国年の得喪が表示されていませんでした。

ねんきんネットの問題点

ねんきんネットを使ってみて、実際に業務で使えるかどうかというと、人を選ぶと思いました。

特に国民年金の3号期間がある方の障害年金の相談の場合には、使えないかなあと思いました(配偶者の記録と突合して、本当に問題がないか確認しないと納付要件が本当にあるかどうか判断できません)。

ずっと国民年金第1号被保険者もしくは第2号被保険者(厚生年金)のどちらかだけというような経歴の方の場合は、このねんきんネットの記録でもいけると思います。

35歳、45歳、59歳でくる「ねんきん定期便」になら得喪も載っているので、それらと合わせて使えばよいのかもしれませんが、年齢を選ぶので、結局一番間違いないのは年金事務所へ行って記録を確認することでしょうか。

以上、ねんきんネットを使ってみた話でした。

何かのお役に立てば幸いです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。