固定残業代

最高裁判所の判決文を読みました。

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=91858

令和5年3月10日判決です。

この中の草野耕一補足は、なかなかにおもしろかったです。この方は裁判長でして、弁論の日(2月10日)も判決の日(3月10日)もひとり中心となって裁判を進行していた方です。裁判官は4人もいたのに、発言したのはこの方だけでした(そういうものなのでしょう、多分)。

国際自動車事件以来、固定残業代については使用者側に否定的な判決が出ていますが、今回のもかなり否定的な判決でして、固定残業代を採用している企業は大幅に見直しを迫られるかもしれません(見直しをしても、過去の分について訴訟のリスクを避けられないかもしれません)。

だらだら残業して、残業代を稼ぐのを「生活残業」と言います。労働者が労働生産性悪く仕事をした上、お金も過剰にとられたら、使用者としてはたまったものではありません。

そこで考えられた固定残業代制度については、草野氏も一定の理解を示しています。

ところが、固定残業代制度を悪用し、過剰な長時間労働をさせることになってしまっては困るというのが補足意見の内容です。

国際自動車方式にしろ、今回の熊本総合運輸方式にしろ、ドライバー関係の企業ではこういった固定残業代制度を採用しているところは多いのではないかと思います。

該当する企業におかれましては、早急に見直しをすることをおすすめします。

見直しに困ったら、ぜひ社会保険労務士にご相談ください。