詳説 労働契約法
荒木先生たちのこの本↓を読みました(少しだけ)。
労働局に行ったらこの本があったので、時間が許す限り読ませてもらいました。
この本は実は群馬県下の公共図書館では蔵書がありません(2023年4月現在)。県立図書館にもないし、群馬県下一番蔵書の多い書店に行ってもないので、今日たまたま労働局で見つけたときは嬉しかったです^^しかも手に取って読ませてもらい、大変恐縮でした。
次に報酬が入ったら、最初に買う本と決めています^ー^
以前こういう記事(「労働契約法に配転がないのはなぜ」)を書いたのですが、講師の先生がおっしゃっていた、労使でもめなかったことだけ労働法に載せたということの経緯がしっかり書いてありました。
転居を伴う配転については、第59回労働政策審議会労働条件分科会(2006年6月27日)における資料、「労働契約法制及び労働時間法制の在り方について(案)」(いわゆる「検討について」)から除外されたそうです。転居を伴う配転だけでなく、内定取消など労使で立法化に合意できなかった項目も除外したそうです。当時の資料は、今もWeb上で閲覧できます。リンクを貼っておきます。
第59回労働政策審議会労働条件分科会(2006年6月27日)
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/06/s0627-4.html
↓
(この間、公使、公労とで非公式に話し合い)
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第60回労働政策審議会労働条件分科会(2006年8月31日)
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/08/s0831-3.html
なぜ合意できなかったのかについては明確ではありません。公使、公労とで非公式に話し合った2006年7月から8月の間にいろいろ意見が出ていたと思いますが、いかんせん非公式ですから、議事録等は残っておらず、この本にもその部分については書いてありませんでした。
この本の良い点は、巻末の資料です。いずれもWeb上でも確認できるものですが、Web上にあるものは時系列が定かでなく、一つ一つ検索して見つけ出し、印刷していつのものか調べる作業が煩雑でした。ところがこの本の巻末に時系列に重要なものが載っていますので(付帯決議から研究会報告、「在り方について」、「検討について」等々)、当時の経緯が資料とともに確認できます。
ただ残念なことに、値段が高いのでした。今だと5,000円ほどします。労働局にあった本はまだ数年前に購入したものらしく、2,000円台の値段でした。紙の本はこの数年で本当に高くなりましたネ・・・・(でも絶対この本は買う)。