就業規則を作成するタイミング
平日朝やっている社労士向けラジオで、就業規則を作成するタイミングについての話がありました。
10人以上で作成するのが義務なのは当然として、10人未満でも作成するのによいタイミングというのはあるかという質問に、
・人数ではなく時期。3人だけでも会社がうまく回り、10年も続いているような企業は整えた方がよい。
・起業直後はハイになっているから作成するのはちょっと慎重になった方がよい。
といったお話がありまして、いちいち深くうなづいたのでした。
個人的には、就業規則は従業員がゼロ人のときに作成するのがベストだと思っています。なぜなら、不利益変更の問題があるからです。一人でも雇った後だと、不利益変更の問題が生じるので自由に作成できません。だから、一人も雇わないうちに、できるだけ低い労働条件で作成するのがよいと考えています。
ただしこれには条件があって、経営者が労務管理について深く知っていることが必要です。
ところがたいていの経営者さんは学校で労務管理なんて習いませんから、全く知りません。
それなのに自分で就業規則を作ろうとするとどうなるかというと、起業直後は脳が活性化し、いわゆる「ハイ」状態になっているから、就業規則を自分で作ろうとするとやたらめったら労働者に有利なものになったりと、実態にそぐわないものになりがちだということがラジオで指摘されていました。
そこで専門家である社会保険労務士を頼ってもらいたいと思っています。
弊事務所でも就業規則新規作成を承っています。
従業員ゼロのときに就業気を作ることができなかったら、次のタイミングはやはり従業員を雇って、事業が順調に成長し、安定してきたころでしょうか。
それが何年目であるかは企業によって異なるでしょうから一概には言えません。
ラジオでも「従業員が3人だけでもうまく回すことができて、10年も続いている企業さんはある。そういうところは就業規則を整えた方がよい」というようなことを言っていました。
ということで私の結論としては、就業規則を作成するタイミングのベストは従業員がゼロ人のとき、ベターは安定運営できたころです。
もちろん労働者が10人以上の事業場では、たとえ事業が安定的に経営できていなくても就業規則の作成義務がありますから、ご注意を。
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