労働保険の届出は事業場単位【複数の事業場をかかえる場合】【学童保育クラブ】

労働保険の届出は事業場単位です。

ある学童保育クラブの話

ある学童保育クラブでは、児童数が増えてきたため第2学童保育クラブを作りました。場所は第1学童から1ブロック離れたところにある建物です。

第1学童、第2学童で児童の区分けは厳密にはしておらず、放課後1年生は第1学童に集合、それ以外の学年は第2学童に集合しますが、イベントのある日は第1学童に全員が集合するなど、臨機応変に過ごしています。

指導員の先生は必ず複数名配置する都合上、その日シフトに入れる先生でフレキシブルに配置しています。例えば、第1学童にA先生が配置になることも、第2学童にA先生が配置になることもあります。

Q 第2学童は届け出る必要があるのでしょうか?

労働保険の届出は事業場単位とのことですが、新たに設けた第2学童は、労働保険適用事業場として届け出る必要があるのでしょうか?

労働者に当たる先生は、常時2名以上配置していますが、すでに第1学童でも労働保険は届け出ています。第2学童専属の先生というものはいません。こういう場合でも、届出は必要ですか?

A まずは届け出て、一括の手続きをする。

まずは第2学童の届出をし、それから第1学童と第2学童をまとめる手続き(継続事業の一括と言います)をすることになると思います。

労働保険は事業場単位で届け出ることになっています。場所が異なれば別の事業場と考えます。しかし、場所が異なっても規模が著しく小さく、組織的関連、事務能力等を勘案して一の事業場というほどの独立性がないものについては、直近上位の事業場と一括して取り扱うものとされています。

すでに第1学童で労働保険を届け出ており、第2学童専属の先生はいないとのことですが、繰り返しになりますが、労働保険の適用単位は事業場単位です。人単位ではありません。新たな事業場である、第2学童の届出も必要です。

ご質問の例では、まず第2学童の「労働保険関係成立届」を出し、いったん第2学童の労働保険を成立させます(仮番号が付与されます。これを子どもの番号と呼びます)。続いて、「労働保険継続事業一括認可申請書」に第1学童を「指定事業」(親の番号をもつ)、第2学童を「被一括事業」として記入(仮番号を記入する)し管轄労働基準監督署に提出します(これにより子どもの番号を親の番号に紐づけることになります)。

労働保険一括認可申請書

詳しくは管轄労働基準監督署にお問い合わせください。

なお、幣事務所では労働保険適用関係の届出について提出代行を承っております。労基署に問い合わせている暇がない、昼間は仕事があるので労基署まで行って届け出る余裕はないなどお困りでしたら、ご利用ください。